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軍刀利沢の遡行

1、期日:2007年8月5日

2、ルート:矢沢〜軍刀利沢〜三国山〜生藤山〜矢沢

3、メンバー:草加山の会、L松浦、SL石井、浅井、阿部、松田、樋口

4、記録

5時30分草加松原を出発。関越〜圏央道にてあきるの市まで行き、五日市街道を行く。

7時20分、矢沢の小屋着。南秋川の南郷バス停までしか車が入らない可能性があったが、幸い矢沢林道の奥まで車が入り、軍刀利沢入り口10分下の壊れた小屋まで入る事が出来、助かった。

7時30分、小屋発。林道を矢沢上流に向かうが、 小屋から3本目の沢が軍刀利沢なので、気をつけて歩くが、5分ほどで軍刀利沢の出会いに着く。余りに平凡な出合いなので石井さんに少し上流まで林道を歩き確認してもらうが、間違いないようなので、沢に下る。林道脇の木にも赤テープが巻いてある。 林道より沢に下り装備を身につけ軍刀利沢に入るが、いよいよ草鞋は私だけとなり、皆フェルト底靴である。確かにフェルト底靴は草鞋同様のこおかを示している。しかし草鞋も捨てがたい。右は沢の入り口のゴルジュ 。

8時05分、沢出合い発。出合いは平凡な沢だが、すぐ沢は滑床となり両岸は狭まり、沢幅はなんと1,5mほどのゴルジュ帯となる。水の深そうな所は両手両足で両岸を突っ張りへずって通過する事が出来るほど狭いゴルジュであるが、それほど長くは無い。すぐ3,5mと2条の4mの美しい滝が現れ、楽しく登る。この後はしばらく暗い樹林帯となり、倒木が多くなる。沢に左右から朽ちた倒木が我々を遮るが、思った程には倒木は多くない。 2条4mの美しい滝を登る 。

8時30分、突然樹林帯の中から5mの滝が現れ我々を喜ばす。石井さんトップで登り全員クリヤーするが、またしばらくは暗い沢となる。 やがて明るくなると直ぐゴルジュ帯となり、両岸の岩壁が迫り、いきなり8mの大滝に出会う。 樹林帯の中にある5mの滝

8時45分、8mの垂直な滝は直登不能なので、右側の岩を登り高巻く。 8m滝の高巻き

しかしこの上にまた10mの大滝が現れる。 垂直な10mの滝は全面に水が流れとても登れないので、ザイルのフックスされた右側の岩を登り、上部に出る。この二つの滝は中々見事であった。

9時10分、10m滝をフックスザイルでセルフビレを取り、全員高巻きを終え滝の上部に出る。 下の10m滝の高巻き

フィックスザイルで高巻き、5m滝のシャワークライム

 

この後はしばらく苔の美しい滑滝や小滝を登り、快適に進み沢登の楽しさを味わう。この沢は適度に滝があり、滑床が多く川原が少ないので気持ちよく登れる中々良い沢である。

苔の美しい滑滝や小滝を登る。

やがてゴルジュ帯となり目の前に5mの滝が現れるが、難なく登りきる。 しかしすぐ両岸が狭まった壁となり、1mほどの幅で全面流水の5、5mの滝が現れる。両岸は岩壁となり登れないので、いや応なしに滝の水流どうしに登らざるを得ず、石井さんがびしょ濡れでシャワークライムにトライするが、滝の中頃のホールド、スタンスが乏しいようで、大苦戦して登りきる。さすがに全員が全身びしょ濡れで苦戦を強いられ何とか登りきる。

全身びしょ濡れのシャワークライム

この後は3mから6,5mの滝を3つほど登ると、5mほどの瀞が現れ、左側をへつりクリヤーするが、浅井さんが困難そうな右側のへつりにトライし、みごとに滑り水の中に腰まで入ってしまう。 長さ5mほどの瀞の通過 瀞を通過後は2つばかり滝を登り最後の10m滝に出会う。

10時00分、最後の10m滝着。滝下で少し休み、昼食とする。10m滝は右側を難なく高巻き滝の上部に出る。 最後の10m滝の高巻き

10時35分、源流となり沢も荒れてくる、滝も無くなったので登攀用具を外す。

10時45分、発。すぐ沢は二分するがルート図の通り右側にはいる。その後も左右から枝沢が入るが、最後に再び二股になり右股を選び順調に登り切り頭上に稜線が明るく見えてくるようになる。沢は腐葉土のグズグズな急斜面となるが、ガレ場も無く最後に細い小さな笹の中を抜けあっさりと稜線に出る。

11時10分、三国山下の縦走路に出る。15分ほど休む。

11時35分、三国山山頂着。 軍刀利沢を登り生藤山山頂に至る

11時45分、生藤山山頂着。眼下に中央沿線が見えるようになる。少し下り茅丸とのコルより仕事道に入り、1時間ほど尾根を下り矢沢の源流にたどり着き、夏草の生い茂る山道をなお下ると林道末端の奥矢沢橋に出る。これより林道を下り小屋を目差す。

13時05分、矢沢の小屋着。濡れた衣服を着替えさっぱりして車に乗る。